大切な人を亡くしたとき
大切な人を亡くしたとき、誰もがちゃんと悲しんで泣けるかというとそうではないと思います。
私も姉を亡くしたとき、その死を嘆いたり悲しんだりすることができませんでした。
やっと心から姉の死を悼んで泣くことができたのは5年も経ってからのこと、涙がはらはら落ちて止まらなくなりましたが、泣きながらそんな風に泣けたことにほっとしている自分を感じてもいました。
そのときじゃなくてもいい。
あとからでもいい。
その死を悲しむ準備ができたときはどうか心から泣いて、大切な方の死とそれを悲しむ自分自身を受け止めて抱きしめてほしいです。そうすることでやっと何かを赦せたり、次に踏み出せると感じられるはずだから。
そして、亡くなった大切な方への「ごめんね」という気持ちや「何もできなかった」という無力感を抱えているのなら、
何ができなくても、ただその方の生と死を見届けたということに大きな意味があったのかもしれないと思ってみてください。魂どうしはずっと共にいただろうし、その方が確かにこの世界で生きたことを記憶しているあなたという存在をよろこんでくれているに違いないから。
それでもどうしても後悔や心残りが手放せないまま、その方がいなくなった世界を生きているのなら、
これは私が大切にしている言葉です。
魂の心理学から…
これは個人的な体験からくる実感ですが、もし残された方が亡くなった方の死に立ち会えないとか、分かり合えずこころ残りや後悔があったとしても、その方は亡くなるとすべて理解できます。ご自身の人生におこったあらゆることがらの真実の姿、ご自身の間違いも残された方々の気持ちや限界も…完全に理解してくれているのです。魂そのものの目覚めた状態にもどるからです。
魂の心理学 浅田誠一氏